2017.3.14

制作活動と子育てに適した緑ある生活──樋口太陽さん #井の頭公園

 内見当日、井の頭公園駅の改札を抜けた瞬間、「なんて東京離れしているところなんだ!」と樋口さんは感銘を受けたという。井の頭公園の一端に駅が隣接しているため、改札を出るとすぐに木々の緑が感じられる。駅周辺に店は少なく、街のほとんどが住宅街といった様相。静かな環境を求めていた樋口さんは、すぐにここの雰囲気が気に入った。

「実際に内見したら、間取りも完璧。もうこの1件を見ただけで決めました。決め手は、嫌な部分がまったくなかったことですね。もう他の物件は見なくてもいいや、と。ぐずぐずしていたら、他の人に取られちゃいそうだったので、その場で即決しましたね」

駅を降りると緑が出迎えてくれる

 引っ越し後、新たな家族も誕生した。子育てという観点では街選びをしていなかったというが、いざ子どもが生まれてみると、公園が近いし、静かだし、本当によい環境だと実感することが多いという。

 この街にいると「東京に住んでいるかんじが全然しない」と樋口さんは言う。

「初めて井の頭公園に来たとき、びっくりしたんですよ。靴を見たら、土がこびりついていて。それを見て、『あ、東京にもこんなに土ってあるんだ』と。なんだか感動しました(笑)」

駅周辺でよく使うお店は?

 普段、樋口さんが井の頭公園駅周辺で利用しているお店を尋ねてみた。

「スーパーが近くにないので、駅前のセブンイレブンは身近な買い物の場。ちょっと前に、そのセブンイレブンが改装でお休みしてたんですよ。その期間、本当に辛かったですね。改装が終わる頃になると、『もうすぐオープンですね!』と、近所の人がみんなそわそわして、その話題で持ちきりでした(笑)」

 スーパーは、井の頭公園駅から南に1キロほどの場所にあるサミットストアか、吉祥寺駅周辺のものを利用しているという。「自分に資金があれば、絶対に井の頭公園駅近くにスーパーを作ります。立地的にみんなが求めていると思うので、儲かるはず!」と樋口さん。スーパーが近所にないのは、井の頭公園駅周辺で暮らすにあたり、数少ない不便な点のひとつかもしれない。

 駅周辺にいわゆる商店街はないが、飲食店はちらほらと点在している。

ベビーカーと一緒に入れるペパカフェ・フォレストは子連れに嬉しいお店

話してくれた人

樋口太陽 ひぐちたいよう

1984年、福岡県生まれ。幼少期よりピアノに親しみ、中学、高校、大学時代はバンド活動に勤しむ。2010年に上京し、本格的に音楽制作を始め、2011年には株式会社オフィス樋口を設立。『あたりまえ体操』の作曲&歌唱の担当をはじめ、CM曲、自治体のPR音楽など幅広いジャンルの音楽制作を手がける。出張ゲームマスターの妻が立ち上げた、株式会社あだちのYEAHの取締役も兼任する。

公式サイト:http://higuchi.asia/ 

話を聞いてくれた人

佐々木裕子 ささきゆうこ

フリーランスエディター&ライター。主にビジュアル書籍や企業広報誌などを手がける。屋号「アトリエコチ」での編著に『団地リノベ暮らし』、また共著に『スチームパンク東方研究所』シリーズ、『食品サンプルのつくりかた』などがある。